2019年度 若年性認知症支援研修
2019年度 大阪市若年性認知症支援研修
大阪市認知症介護指導者による若年性認知症支援研修
認知症介護従事者が、認知症ケアの基本的な理念や考え方を理解し、認知症の人に適切なケアを提供していくことができるように、認知症介護人材の育成を実践してまいります。
2019年度 大阪市若年性認知症支援研修 | ||
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目的 | 若年性認知症に関する理解を深め、一人ひとりの状態に応じた適切な支援を考える。 | |
日時 | 令和2年2月2日(日)13:30~17:30(受付13:00~)【終了】 | |
内容 |
若年性認知症は、働き盛りや家庭で大きな役割を担っている65歳未満の人に発症し、社会や家庭における生活への影響が大きいことから、高齢者の認知症とは違った様々な支援が必要となります。 若年性認知症の人やその家族を支援する専門職として、若年性認知症の特徴を理解し、本人に合った居場所づくりを考えます。 受講者によるグループディスカッション(討論)を交えて、講義を進めます。 講師:久保田 寛 | |
会場 | デイサービス昭和館(大阪市西成区松3-5-25) | |
対象者 | 大阪市内地域包括支援センター職員、認知症地域支援推進員、認知症初期集中支援チーム員 大阪市内の施設・事業所等において若年性認知症支援業務に従事している相談員等 西成区在住在勤の方を優先します。 | |
定員 | 5名(要事前申込) 応募多数の場合は、年齢・経験・地域などを考慮した上で受講可否を決定します。 受講していただける方には、受講決定通知書兼受講票をFAXにて返信します。 | |
持ち物 |
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教材 | ~若年性認知症を理解し、支え手の一人になるために~ (発行:認知症介護研究・研修大府センター) | |
費用 | 無料 | |
申込 | 申込用紙をダウンロードし、必要事項を記入の上、申込締切日までにFAXしてください。 送信先(FAX番号:06-6655-5671) 応募が定員に達した場合は募集を終了します。 | |
締切日 | 令和2年1月10日(金)【終了】 | |
主催 | 西成区認知症対応力向上研修実行委員会 | |
備考 | ※認知症初期集中支援チーム等の相談窓口を周知します。 ※大阪市認知症ナビについてリーフレットを配布します。 ※大阪市認知症アプリ(認知症サポーターの登録等)の説明を行います。 上記の内容は主催者の都合により予告なく変更されることがあります。 |
2019年度 大阪市若年性認知症支援研修申込書(pdf)
受付期間中に申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、FAXしてください。 |
大阪市福祉局高齢者施策部高齢福祉課認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
若年性認知症の人の実態
若年性認知症の人や家族は、認知症高齢者とは異なる課題を抱えています。若年性認知症の人への支援を行うにあたり、まずはその社会的背景を理解しておくことが重要です。
人数が少ない、男性に多い
若年性認知症の人は全国で約37,800人であり、男性は人口10万人当たり57.8人、女性は36.7人と男性に多いとされています(平成21年厚生労働省研究班)。平成26年度に認知症介護研究・研修大府センターが全国15府県において行った若年性認知症生活実態調査でも男性が多く、また、年齢層は61~65歳が最も多く、次いで56~60歳となっています。
年齢 | 31~40歳 | 41~45歳 | 46~50歳 | 51~55歳 | 56~60歳 | 61~65歳 |
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人数 割合 |
9人 (2.3%) |
14人 (3.7%) |
12人 (3.1%) |
35人 (9.1%) |
107人 (27.9%) |
206人 (53.8%) |
発症後の就労継続者は0.5割
発症後、部署を替えるなどして仕事を続けている人は0.5割にとどまったのに対し、7.5割の人が退職や解雇との結果でした。失職により収入がなくなることは、今後の生活に重大な影響があると考えられます。
家計が苦しい家庭は約4割
本人の離職等により収入が減少するので、発症後の世帯の収入は家族の収入で賄われ、本人の(障害)年金などで補っている状況です。アンケートでは、「家計がとても苦しい」、「やや苦しい」と答えた人は、合わせて4割以上に達していました。ローンや養育する子どもがいない世帯が多かったにもかかわらず、家計が苦しく、今後の生活や将来的な経済状態に対する不安が多く挙げられました。
出典:若年性認知症支援コーディネーター配置のための手引書(p6-7)
(参考:平成26年度老人保健健康増進等事業「若年性認知症者の生活実態及び効果的な支援に関する調査研究事業報告書」
認知症介護研究・研修大府センター
全国若年性認知症支援センター
愛知県大府市半月町3-294
電話:0562-44-5551
若年性認知症有病率
年齢階層別若年性認知症有病率(推計)
年齢 (歳) |
人口10万人当たり有病率(人) | 推定患者数 (万人) |
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男 | 女 | 総数 | ||
18-19 | 1.6 |
0.0 |
0.8 |
0.002 |
20-24 | 7.8 |
2.2 |
5.1 |
0.037 |
25-29 | 8.3 |
3.1 |
5.8 |
0.045 |
30-34 | 9.2 |
2.5 |
5.9 |
0.055 |
35-39 | 11.3 |
6.5 |
8.9 |
0.084 |
40-44 | 18.5 |
11.2 |
14.8 |
0.122 |
45-49 | 33.6 |
20.6 |
27.1 |
0.209 |
50-54 | 68.1 |
34.9 |
51.7 |
0.416 |
55-59 | 144.5 |
85.2 |
115.1 |
1.201 |
60-64 | 222.1 |
155.2 |
189.3 |
1.604 |
18-64 | 57.8 |
36.7 |
47.6 |
3.775 |
出典:平成21年3月19日 厚生労働省 報道発表資料
(出典:「若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究」の調査結果)
厚生労働省老健局計画課認知症・虐待防止対策推進室
電話:03-5253-1111(内線3868)
電話:03-3595-2168(直通)
医療・介護のこと(認知症ケアパス)
認知症初期集中支援チーム及び若年性認知症の相談窓口
認知症の早期発見・早期支援のため、認知症診療・ケアの経験豊富な医師と、医療・介護福祉の専門職で構成する認知症初期集中支援チームを、各区1か所の地域包括支援センターに設置しています。
認知症初期集中支援チームには、若年性認知症の人を支援する認知症地域支援推進員を配置しています。若年性認知症や支援困難症例への対応や地域の認知症対応力向上等に資する業務を行っています。
大阪市 福祉局 高齢者施策部 高齢福祉課 認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
これまでの取り組みから明らかになった課題と対応
平成27年度 大阪市の若年性認知症者数と明らかになった課題
新たな課題 若年性認知症等の支援困難症例への対応【大阪市】
新たな課題
○支援対象者の約1割が若年性認知症の方でした。
○弘済院附属病院(認知症疾患医療センター)の診察件数の約1割が若年性認知症の方(66/745人)。
○大阪市の若年性認知症者数は国の推計値水準の2.3倍となっています。
○若年性認知症の方については、医療・福祉・就労の総合的な支援が求められるため、6ヶ月の支援期間を超えた継続的な支援が必要となります。
○対応できる地域資源が少なく、適切な支援機関につなげることが困難です。
高齢化の進展に伴い、認知症高齢者が確実に増加していく中、若年性認知症の対応もあわせて取り組むことが必要となります。
若年性認知症等の支援困難症例への対応
○チームの体制強化をはかり、高い専門性が求められる若年性認知症等の支援困難症例については6ヶ月を超えた支援を行います。
○認知症初期集中支援チームのノウハウを活用し、区内の地域包括支援センターからの認知症にかかる相談(若年性認知症含む)に対応する総括的な役割を担います。
地域の認知症対応力向上
○認知症の状態に応じた適切なサービスが提供されるよう、関係機関の連携体制の強化や地域資源構築の企画調整を行います。
○区内の地域包括支援センターをはじめとした支援機関に対し、認知症への対応力向上のための研修や支援を行います。
出典:平成28年度地域包括支援センターにおける包括的支援事業実施体制について
(出典:平成27年度 第4回 大阪市地域包括支援センター運営協議会 平成28年3月23日(水)配布資料)
大阪市 福祉局 高齢者施策部 高齢福祉課 認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
認知症施策の推進について
認知症総合戦略推進事業(平成31年度)
概要
認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)に基づき、適時適切な医療介護等の提供、若年性認知症施策の強化、認知症高齢者等にやさしい地域づくりの推進等各種施策を進める必要がある。
このため、広域的な見守り体制の構築、初期集中支援チームや地域支援推進員の活動についての支援、医療介護連携体制の確立、若年性認知症支援コーディネーターの設置のほか、認知症本人のピア活動の推進や認知症の人等の支援ニーズに認知症サポーターをつなげる仕組みの構築を進め、認知症の人やその家族が安心して住み続けられる地域づくりを推進する。
事業内容
- 先駆的な取組の共有や、広域での連携体制の構築
(主な事業内容)
・広域の見守りネットワークの構築
・専門職等派遣による初期集中支援チームや地域支援推進員の活動支援
・認知症医療と介護の連携の枠組み構築等 - 認知症の人や家族が気軽に相談できる体制の構築、認知症の理解の促進、
- 若年性認知症の人の状態やライフステージに応じた適切な支援
・若年性認知症支援コーディネーター支援や相談窓口の設置の拡充
・若年性認知症の人の社会参加活動の推進 - 認知症本人のピア活動の推進
- 認知症の人等の支援ニーズに認知症サポーターをつなげる仕組みの構築
実施主体
1. 都道府県、2.~4. 都道府県・指定都市、5. 都道府県・市町村
補助率
1/2
出典:厚生労働省
(出典:老健局重点事項説明資料 平成31年1月18日(金)全国厚生労働関係部局長会議)
平成31年度当初予算主要事業(政策企画室)
暮らしを守る福祉等の向上
真に支援を必要とする人々のための施策を推進します
大阪市では、市民の暮らしを守り、住民福祉のさらなる向上を図るため、真に支援の必要な方にしっかりとサービスが届くよう取組を進めています。
2019年度(平成31年度)からは、新たに認知症の人の社会活動推進事業に取り組んでいきます。
認知症の人がいきいきと暮らし続けるための社会活動推進事業
認知症高齢者の更なる増加が見込まれる中、2018年(平成30年)2月の「認知症の人をささえるまち大阪宣言」に掲げた「認知症の人がいきいきと暮らし続けることができるまち」の実現をめざして、認知症施策を総合的に推進しています。
認知症の人の支援にかかる課題として、認知症の初期の段階では、診断を受けても必ずしもまだ介護が必要な状態にはなく、サポート体制が十分ではないこと、まだ様々なことができる能力があるにも関わらず、活動する場がないことなどがあげられています。
これらの課題の対応策として、認知症の人の生きがいや居場所づくりを支援するため、社会活動の拠点を設置し、認知症の人自身がピアサポーターとして認知症と診断された人への相談活動を行う「ピア活動」や、当事者によるカフェ運営など、認知症の人自らが社会の中で役割を得て活動する場の創出に取り組みます。
併せて、認知症の人の社会活動に関する調査・研究を実施するとともに、その結果をもとに認知症の人の雇用が拡がるよう企業等の意識を高めるための必要な啓発活動を行うことにより、認知症の人の社会活動の機会を拡げる取組みを推進します。
【平成31年度予算額】1,900万円 新規
大阪市福祉局高齢者施策部高齢福祉課
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8027
認知症総合戦略推進事業の実施について
「認知症施策等総合支援事業の実施について」の一部改正について
出典: 厚生労働省老健局総務課認知症施策推進室
(出典:平成30年3月6日(火)全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議 資料)
大阪市認知症介護指導者の地域活動
地域の認知症ケアの質の向上
認知症ケア研修・若年性認知症支援研修の実施
大阪市認知症介護指導者は、地域ケアを推進する役割を担っています。
大阪市福祉局高齢者施策部高齢福祉課認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」の構想
認知症を知り地域をつくるキャンペーン
2004年12月に「痴呆」の呼び名が「認知症」に改まり、つづく2005年度が「認知症を知る1年」と位置づけられました。単なる呼称変更にとどまらず、今後多くの人々に認知症が正しく理解され、また認知症の方が安心して暮らせる町がつくられていくよう、その第一歩として、普及啓発のためのキャンペーンが開始されました。
厚生労働省の「認知症を知り 地域をつくる10ヵ年」の構想のもと、認知症の方とそのご家族を地域の中で支える「地域づくり」をめざしています。民間の有識者や団体を中心とした「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」の支援をうけ、平成17年度から全国で展開されています。
みんなで認知症の人とその家族を支え、見守り、ともに生きる地域を築いていく運動を推進しています。
認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議宣言
- わたしたちは、認知症を自分のこととしてとらえ、学びます。
- わたしたちは、認知症の人の不安や混乱した気持ちを理解するよう努めます。
- わたしたちは、認知症の人が自由に町に出かけられるよう、応援します。
- わたしたちは、認知症の人や家族が笑顔で暮らしていけるよう、いっしょに考えます。
- わたしたちは、市民や企業人としてできることを行い、安心して暮らせる町づくりをめざします。
認知症サポーター100万人キャラバン
私たちデイサービス昭和館のスタッフは、認知症に対して正しく理解し、偏見をもちません。
認知症の人やそのご家族を温かい目で見守ります。
地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携のネットワークづくりに寄与します。
デイサービス昭和館のスタッフは大阪市キャラバン・メイトとして登録し、活動に参加しています。
認知症サポーターおよびキャラバン・メイトに関するお問い合わせ
大阪市社会福祉協議会 地域福祉課(大阪市キャラバン・メイト事務局)
電話:06-6765-7273
認知症サポーターの養成と活動の支援
認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)では、認知症への理解を深めるための普及・啓発を推進しています。
認知症サポーターの養成と活動の支援について、認知症サポーターを量的に養成するだけでなく、活動の任意性を維持しながら、認知症サポーターが様々な場面で活躍してもらうことに重点を置いています。
デイサービス昭和館は、事業所の休業日に施設の一部を提供し、社会貢献の一環として、認知症カフェ(オレンジカフェ昭和館)を開催しています。
オレンジカフェ昭和館では、ボランティア活動としてお手伝いしてくださる方を受け入れしています。
認知症サポーター養成講座を修了して、認知症サポーターとして活躍の場をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。