2019年度 ひもときシート研修
2019年度 大阪市ひもときシート研修
大阪市認知症介護指導者によるひもときシート研修
認知症介護従事者が、認知症ケアの基本的な理念や考え方を理解し、認知症の人に適切なケアを提供していくことができるように、認知症介護人材の育成を実践してまいります。
2019年度 大阪市ひもときシート研修 | |||
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目的 | 認知症介護に携わる者が、認知症の人が求めるケアをひも解くことができるようになる。 | ||
日時 | 1日目 令和2年1月11日(土)10:00~16:00(受付9:30~)【終了】 | ||
2日目 令和2年1月25日(土)10:00~16:00(受付9:30~)【終了】 | |||
内容 | |||
介護者の思い込みや試行錯誤で迷路に迷い込んでいる状況から脱するために、「評価的理解」「分析的理解」「共感的理解」の考え方を学びます。介護者中心になりがちな思考を、認知症の人を中心とした思考に転換し、課題の解決へつなげます。 | |||
「評価的理解」 A 課題の整理Ⅰ B 課題の整理Ⅱ |
「分析的理解」 C 思考展開のための8つの視点 D 課題の背景や原因を整理 |
「共感的理解」 E 本人の立場から考える F 本人にとっての課題解決 | |
受講者によるグループディスカッション(討論)を交えて、講義を進めます。
講師:久保田 寛 | |||
会場 | デイサービス昭和館(大阪市西成区松3-5-25) | ||
対象者 | 大阪市内の介護保険施設・事業所等において認知症介護業務に従事している介護職員等 認知症の人の「行動」にしっかりと関わる自信と実力を身につけたい方 2日間のカリキュラムすべてに出席できる方 西成区在住在勤の方を優先します。 | ||
定員 | 5名(要事前申込) 応募多数の場合は、年齢・経験・地域などを考慮した上で受講可否を決定します。 受講していただける方には、受講決定通知書兼受講票をFAXにて返信します。 | ||
持ち物 |
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教材 |
© 2010, Dementia Care Research and Training Center | ||
費用 | 無料 | ||
申込 | 申込用紙をダウンロードし、必要事項を記入の上、申込締切日までにFAXしてください。 送信先(FAX番号:06-6655-5671) | ||
締切日 | 令和元年12月13日(金)【終了】 | ||
主催 | 西成区認知症対応力向上研修実行委員会 | ||
備考 | ※認知症初期集中支援チーム等の相談窓口を周知します。 ※大阪市認知症ナビについてリーフレットを配布します。 ※大阪市認知症アプリの説明を行います。 上記の内容は主催者の都合により予告なく変更されることがあります。 |
2019年度 大阪市ひもときシート研修申込書(pdf)
受付期間中に申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上、FAXしてください。 |
大阪市福祉局高齢者施策部高齢福祉課認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
ひもときシートとは
認知症ケアの「考え方」をアシストするツール
ひもときシートとアセスメントとの違い
ひもときシートは、アセスメントの視点と焦点を定めていくための「前段階の作業」と位置付けることができます。
事実情報の集積や分析をするアセスメントとは異なり、根拠のない対応をやみくもに繰り返す状況から、事実と根拠に基づいた適切ケアにつなげていくための「思考の整理」と考えてください。
認知症ケアの悩みや課題を抱える援助者は、その人の言葉や心を痛めている理由が分からず、認知症の人が表出している状態に振り回されていることがあります。
ひもときシートは、援助者の思いこみや試行錯誤で迷路に迷い込んでいる状況から脱するために、シートのそれぞれの段階で「評価的理解」「分析的理解」「共感的理解」の考え方を学び、援助者中心になりがちな思考を本人中心の思考(すなわち本人の気持ちにそった対応)に転換し、課題解決に導こうとするツールです。
ひもときシートの構造
ひもときシートは、Step1からStep3までの3段階に分かれています。
Step1:評価的理解
評価的理解とは、援助者が認知症の人の行動や発言に惑わされてしまい、本人に対して「好き・嫌い・苦手・得意・いい人・悪い人」という感情的な理解をしてしまうことです。認知症ケアは「本人本位」が基本にありますが、まずは、援助者自身が自分の気持ちに向き合うところから始めます。
(ひもときシートA欄~B欄に該当)
Step2:分析的理解
分析的理解とは、課題と考えている事象の「言葉・行動」の意味を本人の立場に立って意味づけしていくことです。1つひとつの事実に対して、援助者が「なぜ?」「どうして?」と疑問を抱いていくことが大切です。Step2は、その理由を分析的に探りながら、援助者中心の思考を本人中心の思考へと転換していく準備段階です。
(ひもときシートC欄~D欄に該当)
Step3:共感的理解
共感的理解とは、Step2を通じて得られた理解をもとに、本人の言葉や行動の意味を理解し、本人の気持ちに対して「なるほど、そうだったのか」「もっともだな」と共感することです。Step3は、このような共感的理解のもとに本人の視点から課題への解決糸口をみつけ、アセスメントする際の焦点を定めていきます。
(ひもときシートE欄~F欄に該当)
思考展開のための8つの要素
ひもときシートには、Step2のD欄「課題の背景や原因等の整理」をするために、事実を確認していく8つの視点が示されています。本人が発する言葉や行動を中心に置きながら、関連のありそうな情報を課題の背景にある事実や裏づけとして整理します。
あくまでも事実確認の整理をするシートであり、アセスメントのためのシートではありません。
(出典:認知症ケア高度化推進事業 ひもときねっと)
大阪市認知症介護指導者の地域活動
地域の認知症ケアの質の向上
認知症ケア研修・若年性認知症支援研修の実施
大阪市認知症介護指導者は、地域ケアを推進する役割を担っています。
大阪市福祉局高齢者施策部高齢福祉課認知症施策グループ
大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所2階)
電話:06-6208-8051
「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」の構想
認知症を知り地域をつくるキャンペーン
2004年12月に「痴呆」の呼び名が「認知症」に改まり、つづく2005年度が「認知症を知る1年」と位置づけられました。単なる呼称変更にとどまらず、今後多くの人々に認知症が正しく理解され、また認知症の方が安心して暮らせる町がつくられていくよう、その第一歩として、普及啓発のためのキャンペーンが開始されました。
厚生労働省の「認知症を知り 地域をつくる10ヵ年」の構想のもと、認知症の方とそのご家族を地域の中で支える「地域づくり」をめざしています。民間の有識者や団体を中心とした「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」の支援をうけ、平成17年度から全国で展開されています。
みんなで認知症の人とその家族を支え、見守り、ともに生きる地域を築いていく運動を推進しています。
認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議宣言
- わたしたちは、認知症を自分のこととしてとらえ、学びます。
- わたしたちは、認知症の人の不安や混乱した気持ちを理解するよう努めます。
- わたしたちは、認知症の人が自由に町に出かけられるよう、応援します。
- わたしたちは、認知症の人や家族が笑顔で暮らしていけるよう、いっしょに考えます。
- わたしたちは、市民や企業人としてできることを行い、安心して暮らせる町づくりをめざします。
認知症サポーター100万人キャラバン
私たちデイサービス昭和館のスタッフは、認知症に対して正しく理解し、偏見をもちません。
認知症の人やそのご家族を温かい目で見守ります。
地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携のネットワークづくりに寄与します。
デイサービス昭和館のスタッフは大阪市キャラバン・メイトとして登録し、活動に参加しています。
認知症サポーターおよびキャラバン・メイトに関するお問い合わせ
大阪市社会福祉協議会 地域福祉課(大阪市キャラバン・メイト事務局)
電話:06-6765-7273
認知症サポーターの養成と活動の支援
認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)では、認知症への理解を深めるための普及・啓発を推進しています。
認知症サポーターの養成と活動の支援について、認知症サポーターを量的に養成するだけでなく、活動の任意性を維持しながら、認知症サポーターが様々な場面で活躍してもらうことに重点を置いています。
デイサービス昭和館は、事業所の休業日に施設の一部を提供し、社会貢献の一環として、認知症カフェ(オレンジカフェ昭和館)を開催しています。
オレンジカフェ昭和館では、ボランティア活動としてお手伝いしてくださる方を受け入れしています。
認知症サポーター養成講座を修了して、認知症サポーターとして活躍の場をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。