キャラバン・メイト
キャラバン・メイトとは
キャラバン・メイトは、ボランティアとして、キャラバン・メイト養成研修を実施した市町村や職域団体などと協働で、認知症サポーター養成講座を開催し、講座の講師役となり認知症サポーターの育成を行います。
また、認知症になっても安心して暮らせる町づくりに向けて、関係機関等への働きかけ、協力・連携体制づくりなどのネットワーク化を推進していくことも期待されています。
キャラバン・メイト養成研修
キャラバン・メイトになるためには、所定のキャラバン・メイト養成研修を受講し、研修開催者を通じて全国キャラバン・メイト連絡協議会に登録する必要があります。
キャラバン・メイト養成研修カリキュラム(例) | ||||
---|---|---|---|---|
内容 | 目的 | 標準時間 | テキストの該当章 | |
Ⅰ | オリエンテーション 1 研修主催自治体のキャラバン事業の取り組みについて 2 キャンペーンビデオ(15分) 3 認知症サポーターキャラバンとは 4 研修のねらい | ①キャラバン、事業展開の趣旨を理解する。 ②自治体としての事業の位置づけの理解徹底。 | 30分 | 序章 |
Ⅱ | 認知症サポーターに伝えたいこと 1 認知症を理解する 認知症とはどういうものか 認知症の症状 中核症状 行動・心理症状とその支援 認知症の診断・治療 認知症予防についての考え方 認知症の人と接するときの心がまえ 認知症介護をしている人の気持ちを理解する | ①認知症サポーター養成講座でサポーターに伝える内容について学習する。 ②認知症とはどういう病気なのか、認知症の人や介護をしている人をどう支援したらよいのかを理解する。 | 120分 | 第1章 |
Ⅲ | 認知症サポーター養成講座の運営方法 1 認知症の人を地域で支える グループワーク① こんなとき、どこにつなげたらいいか考えてみよう ○地域ケアシステムで支える SOS便利帳をつくろう 地域包括支援センター、地域の社会資源をおさえる | ①認知症の人を地域で支える視点。 ②認知症の人の助けになる地域の社会資源やネットワークをおさえる。 | 25分 | 第3章 |
2 キャラバン・メイトの役割と講座運営の実際 ○各地のサポーター講座の様子(適宜) ○サポーターの活動事例 | 全国各地の講座の模様をスライドで紹介。 (住民、職域、学校) サポーターによる活動事例を紹介。 | 20分 | ||
○サポーター養成講座の企画・運営ポイント | ①キャラバン・メイトの役割の理解とサポーター養成講座の対象者の検討。 ②サポーター養成講座を展開するうえで協力してもらう機関の洗い出し。 ③グループワーク②③の中で、認知症サポーターとしてできること(第2章該当)を押さえる。 | 150分 | 第2章 第4章 | |
グループワーク② 講座の展開に協力してもらえそうな機関等はどこだろう…講座の開催先を考える | ||||
グループワーク③ 受講者に合わせたカリキュラムをつくってみよう | ①サポーター養成講座の運営方法を確認する。 ②サポーター養成講座の企画や講座のポイントについて理解する。 ③サポーター養成講座受講対象者別カリキュラムの作成。 | |||
Ⅳ | 事務連絡 キャラバン・メイト登録について アンケート回収 オレンジリング・修了証の授与 | 15分 | テキスト後掲必要書式 | |
※休憩時間を適宜はさむ 計360分(6時間) 更新:平成29年7月19日 |
キャラバン・メイト養成研修受講対象者 |
---|
次の要件を満たす者で、年間10回程度を目安に(最低実施数3回)、「認知症サポーター養成講座」を原則としてボランティアの立場で行える者。 1.認知症介護指導者養成研修修了者 2.認知症介護実践リーダー研修(認知症介護実務者研修専門課程)修了者 3.介護相談員 4.認知症の人を対象とする家族の会 5.上記に準ずると自治体等が認めた者 5-1 行政職員(保健師、一般職等) 5-2 地域包括支援センター職員 5-3 介護従事者(ケアマネジャー、施設職員、在宅介護支援センター職員等) 5-4 医療従事者(医師、看護師等) 5-5 民生児童委員 5-6 その他(ボランティア等) |
全国キャラバン・メイト連絡協議会
東京都新宿区市谷田町2-7-15近代科学社ビル4階
電話:03-3266-0551
キャラバン・メイトの役割
自治体におけるキャラバン・メイトの役割
キャラバン・メイトは、自治体事務局と協働して認知症サポーター養成講座を開催し、講師役を務めることになります。あわせて、近隣の人たちや仲間を対象にした講座については、自らが企画者になることがあります。
キャラバン・メイトが自ら企画して行う場合、最初は自分のできる範囲(仲間内や近隣の人)で企画し、回を重ねステップアップして、スーパーマーケットなどの広範囲の職域における講座を企画します。
また、キャラバン・メイト同士のネットワークや、SOSネットワークなど、市民による認知症を地域で支える仕組みづくりを積極的に創出できるようになれば「認知症になっても安心に暮らせる町」が実現するのです。
キャラバン・メイトが主体となって独自に行う講座の一例
自治体の役割
キャラバン・メイトや認知症サポーターの組織化
キャラバン・メイトや認知症サポーター間で活動を報告し合える集会や一歩進んだ学習機会などを設け、フォローアップすることも視野に入れます。
また、キャラバン・メイトや認知症サポーターがお互いの活動報告や情報交換ができるような組織化や、ホームページの開設なども活動の継続と拡大を図る上で有効です。
認知症サポーター上級者育成「ステップアップ講座」の実施
認知症の人の地域支援体制の充実と認知症になっても安心して暮らせるまちづくりのために、認知症サポーターのステップアップ研修は不可欠な事業となっています。
認知症サポーターがさらに高度な認知症についての正しい知識を習得し、各地域において、認知症の人やその家族を支援する活動に役立てられるよう、認知症サポーターステップアップ講座を開催します。
認知症サポーターステップアップ講座の開催スケジュールは、最寄りの市区町村事務局(サポーター講座実施主体)までお問い合わせください。
自治体事務局連絡先(サポーター講座実施主体)http://www.caravanmate.com/office/ |
大阪市認知症サポーター養成講座のオープン講座
大阪市内で開催を予定している認知症サポーター養成講座のオープン講座開催情報を公開しています。
参加には事前の申し込みが必要となります。
オープン講座開催情報(大阪市内で開催を予定している認知症サポーター養成講座) |
参加要件のある講座もあります。確認の上、参加希望の講座担当者までご連絡ください。
大阪市24区の認知症サポーター養成講座の問い合わせ先
オープン講座情報一覧のページに掲載されていない認知症サポーター養成講座の情報については、各区キャラバン・メイト連絡会へ直接お問い合わせください。
24区の連絡先は、下記の大阪市キャラバン・メイト事務局にお問い合わせください。
大阪市キャラバン・メイト事務局
大阪市天王寺区東高津町12-10 大阪市立社会福祉センター2階
電話:06-6765-7273
都道府県別キャラバン・メイト数
都道府県別キャラバン・メイト数、認知症サポーター数
自治体・地域における養成数(自治体型)
平成29年3月31日現在、大阪府は自治体・地域における養成数(自治体型)で、キャラバン・メイト(8,221人)+ 認知症サポーター(482,141人)= 合計490,362人と、東京都に次いで全国2位となっています。しかし、総人口に占める割合は低く、5.531%で全国39位となっています。
大阪府は自治体・地域における養成(自治体型)で8,221人のキャラバン・メイトを養成しています。
うち6,093人が活動メイト、2,128人が非活動メイトです。
認知症サポーター及びキャラバン・メイトの養成
大阪市における認知症サポーター及びキャラバン・メイトの養成
大阪市は、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりをめざして、地域で認知症サポーター(企業・団体含む)を養成する講師役のキャラバン・メイトを養成し、フォローアップを行っています。(出典:大阪市社会福祉協議会 中期経営計画 p21)
第3章 現状と課題及び今後の取り組み
1 市社協として取り組む重点項目
(4)社会福祉にかかわる担い手の育成
参考文献
―(2014)『中期経営計画』大阪市社会福祉協議会.
大阪市のキャラバン・メイト数
自治体・地域における養成数(自治体型)
大阪市は、認知症サポーター養成の講師役となるキャラバン・メイトを養成しています。
キャラバン・メイトは住民や学校、企業など地域を構成する全ての人を対象に認知症サポーター養成講座を開催しています。
介護や福祉の専門職ではない方、講師経験のない方も、各区のキャラバン・メイト連絡会などのつながりを利用しながら、認知症理解の普及啓発に活動されています。
増え続ける大阪市の非活動キャラバン・メイト数
大阪市では、3,142人のキャラバン・メイトが登録しています。そのうち876人のキャラバン・メイトは非活動です。(令和2年3月31日現在)
大阪市のキャラバン・メイト数(単位:人) | |||
---|---|---|---|
実施報告書による集計基準日 | 登録メイト数 | 活動メイト数 | 非活動メイト数 |
令和2年3月31日 | 3,142 | 2,266 | 876 |
令和元年12月31日 | 3,077 | 2,238 | 839 |
令和元年9月30日 | 3,007 | 2,188 | 819 |
令和元年6月30日 | 2,932 | 2,135 | 797 |
平成31年3月31日 | 2,940 | 2,139 | 801 |
平成30年12月31日 | 2,866 | 2,099 | 767 |
平成30年9月30日 | 2,784 | 2,078 | 706 |
平成30年6月30日 | 2,705 | 2,013 | 692 |
平成30年3月31日 | 2,714 | 2,020 | 694 |
平成29年12月31日 | 2,642 | 1,988 | 654 |
平成29年9月30日 | 2,567 | 1,936 | 631 |
平成29年6月30日 | 2,483 | 1,840 | 643 |
平成29年3月31日 | 2,485 | 1,865 | 620 |
平成28年12月31日 | 2,398 | 1,811 | 587 |
平成28年9月30日 | 2,284 | 1,715 | 569 |
平成28年6月30日 | 2,205 | 1,632 | 573 |
平成28年3月31日 | 2,205 | 1,656 | 549 |
平成27年12月31日 | 2,114 | 1,580 | 534 |
平成27年9月30日 | 2,036 | 1,526 | 510 |
登録から2年未満のキャラバン・メイトは、活動メイトとしています。 登録から2年間にわたり講座開催実績のないキャラバン・メイトは、非活動メイトとしています。 |
自治体は、キャラバン・メイトを養成するだけでなく、キャラバン・メイトが地域で活動していくために必要な具体的な支援をすることが求められています。
キャラバン・メイトの活動支援
非活動メイトとなっている方たちへの活動支援
全国キャラバン・メイト連絡協議会のキャラバン・メイト養成研修実施の留意事項には、活動実績のないキャラバン・メイト(非活動メイト)の人数が多い自治体、企業等においては、現時点で非活動メイトとなっている方たちの活動支援を優先して行うようにと書き記されています。
デイサービス昭和館では、キャラバン・メイトが地域で活動するための具体的な支援の一つとして、認知症サポーター養成&ステップアップ講座の開催において、ボランティアを募集し、キャラバン・メイトとして活動できる機会を提供しています。
また、キャラバン・メイトが集まって情報交換ができるような勉強会や交流会を開催しています。
キャラバン・メイト活動プロセス
キャラバン・メイト&認知症サポーター活動展開フローチャート
キャラバン・メイトの次なる活動の展開
キャラバン・メイト養成研修を受講した後のステップアップについて
(全国キャラバン・メイト連絡協議会へ登録)
(開催計画表・実施報告書の提出)
(全国キャラバン・メイト連絡協議会へ登録)
(開催計画表・実施報告書の提出)
認知症サポーター養成講座基準
認知症サポーターとは
認知症サポーターキャラバンにおける「認知症サポーター養成講座」を受した者を「認知症サポーター」と称する。
認知症サポーターは認知症について正し識をもち、認知症の人や家族を応援し、だれもが暮らしやすい地域をつくっていくボランティアである。
認知症サポーターには講座実施主体者を通じて、全国キャラバン・メイト連絡協議会より、ボランティアのシンボルグッズである「オレンジリング」を授与する。
全国キャラバン・メイト連絡協議会
東京都新宿区市谷田町2-7-15近代科学社ビル4階
電話:03-3266-0551
認知症サポーター養成講座の開催要件
認知症サポーター養成講座の開催は、その目的・対象者などの位置づけを明確にし、その上で以下の開催要件を満たしているものとする。
実施主体者
都道府県・市区町村等の自治体および全国規模の職域団体等とする。
NPO等への委託も可とするが、介護サービス事業者およびその団体は対象としない。
講師
対象者
地域住民 、職域、学校、広域の団体・企業等の従事者など。
実施主体者別の対象者分類
実施主体者 | サポーター対象者 |
---|---|
都道府県・市区町村等の自治体 | 住民組織(自治会、老人クラブ、子ども会など)、民生・児童委員、防災・防犯組織、介護者の会等の当事者組織、ボランティア団体等 企業、団体(商工会議所、同業者組合、銀行等の金融機関、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、宅配業、タクシー業等)、公共サービス機関(行政サービス全般、警察、郵便局、消防等)、公共交通機関等 小・中・高等学校生徒、教職員、PTA等 |
全国規模の職域団体・企業 | 全国的・広域的に事業展開を行っている団体・企業の従事者等 |
講座内容
基本カリキュラムにそった内容を盛り込み、全国キャラバン・メイト連絡協議会作成の標準教材を用いることを基本とするが、開催主体者が独自のリーフレット等を活用して展開してもよい 。
なお、カリキュラムの時間配分は目安とする 。
講座の所要時間
おおよそ1時間~1時間30分を目安とする。
基本内容を押さえたうえで、対象者に合わせて適宜、構成・調整する。
使用テキスト
キャラバン・メイト養成研修で使用される『キャラバン・メイト養成テキスト』に準拠する下記教材を用いることを基本とする。
その他、本教材の趣旨を踏まえた内容の教材・資料等を地域、対象者に応じて活用することもできる。
※『キャラバン・メイト養成テキスト』の第1部(1・2章)と同内容。
オレンジリング
実施主体者事務局に必要数が送付される。オレンジリング費用は無料(別途送料がかかる)。
認知症サポーターキャラバンDVD
実施主体者事務局に1本は、無料で配布される。
受講料
原則として無料
全国キャラバン・メイト連絡協議会
東京都新宿区市谷田町2-7-15近代科学社ビル4階
電話:03-3266-0551
「認知症を知り地域をつくる10ヵ年」の構想
認知症を知り地域をつくるキャンペーン
2004年12月に「痴呆」の呼び名が「認知症」に改まり、つづく2005年度が「認知症を知る1年」と位置づけられました。単なる呼称変更にとどまらず、今後多くの人々に認知症が正しく理解され、また認知症の方が安心して暮らせる町がつくられていくよう、その第一歩として、普及啓発のためのキャンペーンが開始されました。
厚生労働省の「認知症を知り 地域をつくる10ヵ年」の構想のもと、認知症の方とそのご家族を地域の中で支える「地域づくり」をめざしています。民間の有識者や団体を中心とした「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」の支援をうけ、平成17年度から全国で展開されています。
みんなで認知症の人とその家族を支え、見守り、ともに生きる地域を築いていく運動を推進しています。
認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議宣言
- わたしたちは、認知症を自分のこととしてとらえ、学びます。
- わたしたちは、認知症の人の不安や混乱した気持ちを理解するよう努めます。
- わたしたちは、認知症の人が自由に町に出かけられるよう、応援します。
- わたしたちは、認知症の人や家族が笑顔で暮らしていけるよう、いっしょに考えます。
- わたしたちは、市民や企業人としてできることを行い、安心して暮らせる町づくりをめざします。
認知症サポーター100万人キャラバン
私たちデイサービス昭和館のスタッフは、認知症に対して正しく理解し、偏見をもちません。
認知症の人やそのご家族を温かい目で見守ります。
地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携のネットワークづくりに寄与します。
デイサービス昭和館のスタッフは大阪市キャラバン・メイトとして登録し、活動に参加しています。
認知症サポーターおよびキャラバン・メイトに関するお問い合わせ
大阪市社会福祉協議会 地域福祉課(大阪市キャラバン・メイト事務局)
電話:06-6765-7273
認知症サポーターの養成と活動の支援
認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)では、認知症への理解を深めるための普及・啓発を推進しています。
認知症サポーターの養成と活動の支援について、認知症サポーターを量的に養成するだけでなく、活動の任意性を維持しながら、認知症サポーターが様々な場面で活躍してもらうことに重点を置いています。
デイサービス昭和館は、事業所の休業日に施設の一部を提供し、社会貢献の一環として、認知症カフェ(オレンジカフェ昭和館)を開催しています。
オレンジカフェ昭和館では、ボランティア活動としてお手伝いしてくださる方を受け入れしています。
認知症サポーター養成講座を修了して、認知症サポーターとして活躍の場をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。